しかさぽの利用者支援では、「焦りは視野を狭める。待つことが力になる」という考え方を大切にしています。結果を急ぐあまり支援者が焦ってしまうと、大切なサインを見落としたり、利用者のペースを乱してしまうことがあります。だからこそ、急がずじっくりと向き合う姿勢が何より重要だと感じます。

たとえば歩行訓練では、支援者が利用者を急がせて引っ張るのではなく、利用者の歩調に合わせてゆっくりと伴走します。歩みが止まったときもすぐに促さず、そっと隣で寄り添いながら待ちます。利用者ご自身が「次の一歩」を踏み出せるまで見守ることで、その一歩は利用者の自信となり、力になっていきます。

焦らずに待つことは、一見もどかしく感じるかもしれませんが、実は利用者の「できた」という達成感を育む大切な時間です。支援者にとっても、待つことで利用者の本当の気持ちや小さな成長に気づく余裕が生まれます。私たちは、ゆったりと誠実な姿勢で利用者に寄り添い、「待つことが力になる」支援をこれからも心がけていきたいと思います。

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