「自分の足で、行きたい場所へ」

――その願いを、現実にする支援があります。

見えにくさがあっても、

誰かに頼らずに出かけたい。

家の中でも、もっと自由に動きたい。

その思いは、特別なものではありません。

けれど、そのために必要な「歩行訓練」が届いていない人が、今の日本には数多くいます。

白杖を使った歩行や、環境の認知方法、

音や触覚を活かした移動スキルを身につける――

それをマンツーマンで支えてくれるのが「歩行訓練士」です。

しかし2024年の調査では、全国で歩行訓練士の実働人数はわずか189人。

視覚障害者は約30万人いるにもかかわらず、地域によっては訓練士が“ひとりもいない”ことも。

これは、単なる人材不足ではありません。

制度設計と社会の関心が、まだ追いついていない問題です。

でも、あきらめる必要はありません。

この現状に気づいた今、**「必要な支援を届けてほしい」**という声を届けていくことが、次の支援につながります。

当事者の声があるからこそ、制度は変わります。

支援の形が広がります。

今すぐに歩けなくてもいい。

でも、“歩けるかもしれない”選択肢を持てることが、生きる力につながるのです。

まずは知ってください。

そして、必要なときに「受けたい」と言ってください。

その一歩が、社会を動かす力になります。