視覚障害リハビリテーションの現場では、「支援を受ける」ことが、どこか受け身な印象を持たれることがあります。しかし本来、支援とは“本人が望む暮らし”を選び取るための後押しであるべきです。
この点で、移動オフィスカーの存在は大きな可能性を秘めています。場所を問わず、その人のいる場所へ駆けつけることで、支援の“受け皿”を自分で選べるようになるのです。自宅、地域の集会所、公園…その時、その人にとって一番安心できる場所で支援を受けるという選択ができることは、自己決定権の尊重そのものです。
さらに、移動オフィスカーでは機材だけでなく、人との対話や体験の時間も届けられます。個別のニーズに応じた支援計画をその場で相談できるという柔軟性は、当事者自身の「こうしたい」「こうなりたい」という意思を育てていく場にもなります。
私たちが目指すのは、単なる支援提供ではなく、「選べる暮らし」の実現。移動オフィスカーは、その想いを形にする新たな手段です。


コメントを残す