ICTは、障害のある方にとって「暮らしの自立」や「社会との接点」を広げる重要なツールです。しかし、現実には「ICT支援を受けたいのに、施設まで行けない」「近くに指導者がいない」といった“支援の空白地帯”がまだまだ存在します。

そこで今、注目されているのがキャンピングカー型の移動式ICTサポートセンターです。この車両は、単なる移動手段ではなく、“支援拠点そのもの”として機能します。電源・Wi-Fi・作業台を備えた内部では、スマホやパソコン、支援機器の操作指導、相談、アプリの設定など、多様なサポートが提供できます。

さらに、キャンピングカーの強みは“どこでも開設できる”柔軟性にあります。市町村の公園、避難所、高齢者施設の駐車場、障害者グループホーム前——その地域に「必要なとき・必要な場所」へ直接アクセスできるのです。対面での相談が安心できるという方にも、個別の静かな環境で対応できるのが特長です。

この取り組みは、単に「便利」なだけではありません。地域格差の解消、災害時の情報保障、そしてICTデバイドの是正など、社会的な課題の解決にもつながっていきます。まさに、支援の届かない“点”を“面”に変える、新しい公的支援の形。

キャンピングカーによるICTサポートは、今後の障害者支援の可能性を広げる、機動性と柔軟性を兼ね備えた現場型ソリューションです。地域の中で、「ICTの不安」を「できる喜び」に変える第一歩として、注目されています。

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