視覚障害者の「自立した移動」を支える歩行訓練士。その専門性は今、テクノロジーの進化とともに新たなフェーズへと突入しています。近年の研究では、AIやLIDAR、センサー技術を搭載したウェアラブル機器が急速に進化。AIが障害物を検知し、音声や振動で進行方向を案内する「スマート白杖」や、音声認識と画像解析を組み合わせた視覚支援デバイスなどが注目を集めています。

また、訓練の現場ではVRやARを使った模擬歩行環境の活用も進んでいます。特に不安の強い高齢者や、初めて白杖を手にする方にとって、安全な室内で基礎を学べることは大きなメリットです。アメリカでは遠隔O&M指導が制度化され、北欧では理学療法士やICT支援者との連携による包括的なリハビリ支援が進んでいます。

私たちO&Mの専門職には、こうした世界の流れを学び、自分たちの技術や支援のあり方を見直すことが求められています。人と技術、現場と未来。両者の橋渡しができる歩行訓練士こそ、これからの福祉現場に欠かせない存在です。

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