「パソコンは持ってるけど、何に使ったらいいか分からない」──そんな声をよく聞きます。視覚障害者向けのICT訓練では、単なる機能習得だけでなく、「それを使って何をするか」が大切。しゃかさぽでは、訓練をより実生活に近づけるために、いくつかの工夫を取り入れています。
まずは個別化。iPhoneでLINEを使いたい人、パソコンで買い物がしたい人、音声で日記を書きたい人…目的はさまざま。一人ひとりに合った「生活課題」に訓練内容を落とし込みます。
次に実用性。市役所のサイトでゴミ出しカレンダーを探す練習、音声検索で好きな歌手を調べる練習など、日常生活に直結した内容にすることで、利用意欲がグンと上がります。
そして、今注目なのがAI連携ツール。Proud Note Pinのような音声メモ、ChatGPTを使ったメール文面作成支援、写真から読み取るOCRアプリ(Seeing AIやLookout)など、選択肢は広がるばかり。
ICTは苦手な人のためのものであり、生活を豊かにする「道具」。訓練の主役はいつだって、使う人自身です。機能を教えるだけでなく、「やってみたい!」を育てる。それが、しゃかさぽ流のICT支援です。


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