12月2日、KBCラジオの番組に電話で出演し、ロービジョン研究会アナミの取り組みやロービジョングッズについてお話しする機会をいただいた。会長として臨むにあたり、限られた時間の中で何を伝えるか、どの順番なら聞き手に届くか、何度も構成を練り直し、できる限りの準備を重ねた。当日も緊張はあったが、声のトーンや言い回しに気を配りながら、今のアナミが大切にしている空気感をそのまま届けるつもりで話した。
番組ではまず、アナミの由来や雰囲気について紹介した。“仲間”という意味を持つ名前のとおり、専門職も当事者も区別なく学び合い、誰でも安心して参加できる温かなコミュニティであること。知識を学ぶ場でありながら、同時に「支援の文化」を育てていく場所であること。その核心を、言葉を選びながら伝えた。
続いて、ロービジョングッズの紹介へ。拡大読書器、ライト付きルーペ、スマホアプリ、白杖、触覚ラベル…。どれも単なる道具ではなく、暮らしの中で“できること”を増やしてくれる心強い味方だ。大切なのは、道具そのものより「その人に合った使い方」であること。これは普段の支援でも常に感じている点で、番組でも強調した。
放送を終えて思うのは、ラジオという“音だけ”のメディアだからこそ、言葉の選び方や声の表情がいつも以上に問われたということだ。だが同時に、声はまっすぐ届く。視覚に関するテーマであっても、多くの人がイメージしやすいよう工夫しながら語ることで、アナミの活動を初めて知る方にも興味を持っていただけたのではないかと思う。
これからも、ロービジョン支援の温度感や大切にしている文化を、さまざまな形で社会に届けていきたい。今回の出演は、その一歩を後押ししてくれた貴重な機会となった。


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